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2025.12.26(金)

2025年の振り返り

今年は、私がひつじ書房に入社してから20年の節目の年でした。
20年という数字を見ると長い年月のようにも感じられますが(実際長いですが)、その数字から連想するような凄腕のベテランになったような感覚がありません。いまだ修行中の身で、頼りないことは大変申し訳ありませんが、これからも精進していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
社内では、節目のお祝いとしてフレンチをご馳走いただきました。さらに、著者の先生にも、昔からお世話になっている松本和也先生にもお祝いの席をご用意いただき、身に余る幸せを感じました。今後の20年に向けて、気合はみなぎっています。

さて、今年担当した書籍は以下の19冊でした。

1 村上春樹にとって比喩とは何か
2 認知言語学論考 No.18
3 モノリンガルとバイリンガルが混在する地域における説得研究
4 学術英語教育のための技能統合型タスク
5 流動と混在の上海文学
6 概説レトリック
7 芥川龍之介における海外文学受容
8 古典文学にとって会話文とは何か
9 日本語表記の多様性
10 世界の配慮表現
11 近代日本語の時制体系
12 〈私〉の拡大と物語の現在
13 芥川龍之介あれこれ事典
14 大学で学ぶアカデミック・ライティングの教科書
15 中国現代文学 26
16 太宰治のエディターシップ
17 環境を語る言葉
18 日英語の可能表現の本質
19 「文豪とアルケミスト」を本気で考えてみた

今年は例年より少し刊行点数が多めでした。

中でも、企画立ち上げから10年以上かけて刊行に至った「シリーズ認知と言語」の2冊、『環境を語る言葉』『日英語の可能表現の本質』についてはひとしお深い思いがあります。このシリーズは、日本認知言語学会の懇親会で、編者の仲本先生と本多先生とお話ししていた中で生まれた企画でした。懇親会がなければ生まれなかったかもしれない企画です(本多先生の本の「あとがき」にも、懇親会は大事だと述べられている箇所があるので、ぜひご覧ください。先生方とざっくばらんにお話しできる貴重な機会、私は日本認知言語学会の懇親会は初参加の時から毎回参加させていただいています)。当時、私はこのシリーズの企画が評価され社内で「主任」という役職をいただきました(今はもう副編です…)。そのため、ようやくその仕事の一旦を果たすことができたと思っています。続刊も控えておりますので、ぜひご期待ください。

仕事納めの日は社内の大掃除で締めくくりますが、私の机まわりは常に物で溢れており、いつも片付けに時間がかかります。それに加えて年内に送り出したいゲラもあるので、以前は徹夜で仕事納めを終えたことも何度もありました。

本日は、日中の大掃除で(今回は荷物の移動が多かったのもあり)、ぐったりとしてしまいましたので、早めに切り上げたいと思います。
とはいえ気持ちは来年に向けて前向きです。来年も、ひつじ書房を、そして研究の世界を盛り上げるために力を尽くしてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。





2025.12.26(金)

2025年の振り返り



ひつじ書房は本日が仕事納めです。
今年、私が担当した書籍(電子雑誌含む)は12点でした。

1.ディスコース研究のはじめかた
2.グライス語用論の展開
3.東アジアから日本へ越境する人々の「言語」と経験
4.現代日本語の数量を表す形容詞の研究
5.ここからはじまる道徳教育
6.英語会話がはずむ! 会話の「やりとり」にフォーカスした指導の理論と実践
7.「ナル的表現」をめぐる通言語的研究
8.「打ちことば」の研究
9.AIを外国語教育で使わない選択肢はもうない
10.言語研究に潜む英語のバイアス
11.日本語習熟論研究 第3号(電子雑誌)
12.英国における近代社会の創成

今年は何より『「ナル的表現」をめぐる通言語的研究』を刊行できたのが印象に残っています。編者代表のお一人である池上嘉彦先生の名著『「する」と「なる」の言語学』で、「日本的発想」とされた「なる」表現。そのような表現が世界の言語でも観察されるのか、28言語を調査し、記述言語学・認知言語学、および哲学の観点に基づく論考47本を収録した論集です。刊行までにお時間をいただいてしまいましたが、とても充実した論集になっております。
論集つながりですと『言語研究に潜む英語のバイアス』も大変充実した論集になりました。言語学・言語研究に用いられる分析概念に英語によるバイアスがかかっているために、個別言語の研究に影響を与えていないか検証する、言語研究の基盤を問い直すような論集です。
どちらも論文ごとに別の個別言語を扱うタイプの論集で、複数言語を比較するからこそ見えてくる知見が満載の二冊になりました。

今年嬉しかったこととしては、『グライス語用論の展開』の著者の平田一郎先生が、本書で2025年度日本英語学会賞(著書)を受賞されたことがあります。平田先生、あらためまして受賞おめでとうございます。

年々AIへの世間の関心が高まる中で、今年『AIを外国語教育で使わない選択肢はもうない』を刊行できたのはよかったなと思います。今後どんどん教育現場でもAIの活用が広まるかと思いますが、その際に必ず参照されるべき本だと思います。

今年は道徳教育(『ここからはじまる道徳教育』)や社会学・歴史学(『英国における近代社会の創成』)と、言語学以外の分野の書籍も刊行しました。今後もさまざまな分野の書籍の編集に挑戦できればと思います。

昨年の自分の振り返りを読み直したところ、昨年の担当書籍の刊行点数が11点で「今までで一番担当書籍の刊行点数が多い年」になったと書いていましたので、今年はさらにそれを更新することができました。数が多ければいいというものでもないですが、来年も多くの書籍を皆様にお届けできるように精進したいと思います。

また、本当は年内に刊行したかったもの、刊行をお待たせしていまっている書籍もまだまだございます。
2026年の早いうちに刊行できるように進めてまいります(年明けから年度末にかけて刊行する予定の書籍が何冊もございます)。

本年も大変お世話になりました。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。






2025.12.26(金)

2025年の振り返り



本日仕事納めです。

今年はひつじ書房内の道路に面した側のおおきなガラスの工事を2回行いました。1回目は前からヒビが割れていたのを新しくしたのですが、その新しくなったガラスにも、ある日「ぴきっ」という大きな音とともにヒビがはいり、もう一度工事をしてもらうことになりました。工事の方によると、今夏の酷暑でガラスが耐えられなくなったそうです。そのガラスの前にはわたくしと森脇のゲラや資料などを置いているスチールラックがあるので、工事のたびに片づけと移動をしまして……もうお願いだから割れないでくれと心から願っております。2回目は暑さに強いガラスを入れてくださったようなので、おそらく大丈夫だとは思いますが。

今年担当した書籍は以下の10冊です。

1.境界と周縁
2.方言オノマトペの形態と意味
3.Evidentiality in Japanese
4.プロセスで学ぶ大学生のレポート・論文作成
5.外国人受け入れへの日本語教育の新しい取り組み
6.文と時間
7.「女ことば」「男ことば」を越えて
8.方言の研究 11
9.語用論的方言学の始動
10.日本語文法・文論

『境界と周縁』は刊行後にひと・ことばフォーラムとの共催で出版記念シンポジウムを開催することができました。編者の新井保裕先生が所属されている文京学院大学でハイブリットでの開催で、多くの方にご参加いただきました。その後の懇親会も近くの中華屋さんでひらいていただきまして、来てくださった先生方とお話でき大変楽しいひとときでした。

『方言オノマトペの形態と意味』は、東北方言を中心に方言オノマトペの語形成と意味に深く踏み込んだ初の研究書です。Xで刊行のお知らせをしたところ、多くの方が方言オノマトペに興味を持ってくださり、関連するコメントを投稿してくれていました。今年12月より弊社のwebマガジンにて「地域に息づく方言オノマトペの世界」(川﨑めぐみ著)が連載開始となっています。ぜひこちらも御覧ください。

『Evidentiality in Japanese』は、Hituzi Linguistics in English の1冊で、日本語の証拠性「らしい」を例に、認知言語学の観点から証拠性を論じた本です。春の日本語学会でも手にとってくださった方が多い印象で、うれしく思っておりました。綺麗なピンクの表紙です。

『プロセスで学ぶ大学生のレポート・論文作成』は、編者の今村圭介先生と原田幸子先生が所属されている東京海洋大学の授業をもとに作られたアカデミックライティングの教科書です。文系でも理系でも使用していただける作りになっていて、AI利用への言及もございます。ご採用を検討していただきたい1冊です。

昨今、日本語教育の体制が一変している中、ぜひ読んでいただきたい書籍が『外国人受け入れへの日本語教育の新しい取り組み』です。これまでの経緯や全体像を説明した唯一の本ですので、日本語教育関係者の方にお手元においていただきたいです。編者の田尻英三先生のwebマガジン未草での連載「外国人労働者の受け入れに日本語教育は何ができるか」もあわせてご覧ください。

『文と時間』と『日本語文法・文論』を今年刊行できましたのは幸いでした。奥田靖雄先生の複文に関する研究を集めた『日本語文法・文論』。工藤真由美先生のご著書『文と時間』には、最後に奥田靖雄論が掲載されています。2冊あわせてよろしくお願いいたします。

日本語学会でのシンポジウムがもととなった『「女ことば」「男ことば」を越えて』。学会で、このテーマで卒論をかく学生がいるからとてもありがたいというお声をいただきうれしく思いました。性差を強く感じさせないデザインにということで、welle design坂野公一さんにお願いした装丁も好評です。

『方言の研究』は11号。久しぶりに『方言の研究』の担当になりました。1号、2号はわたくしが担当していました。刊行スケジュールが細かに決まっていますので緊張感がありましたが、編集委員の先生方、執筆者の先生、1号からブックデザインをしてくださっている小川順子さんのおかげで無事に刊行となりました。来号もよろしくお願いいたします。

最後は648頁の『語用論的方言学の始動』。おそらく、今年の弊社から刊行した書籍の中でページ数ナンバー1ではないでしょうか(きちんと調べておりません)。29本の論文が収録されています。編者、執筆者の先生方に御礼を申し上げます。装丁は三好誠さん。「始動」なので地割れをイメージしております。始動からの今後の流れに注目です。

以上振り返りと担当書籍のご紹介でした。著者の先生方にあらためて感謝を申し上げます。

いつものことで申し訳ありませんが、今年出したかったのに出せなかった本が数冊ございます。
2026年はやいうちに刊行できるよう努めてまいります。

本年もお世話になりありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。





2025.12.26(金)

2025年の振り返り



毎年最終日には大掃除をしています。
今年は玄関階段に付いている仕切りの桟を掃除するのに力を込めすぎたらしく、腕がガクガクしています。明日から自宅の掃除もしなければならないのですが、果たして腕がもつでしょうか。

今年担当刊行の担当書籍は14冊でした。

1. 集団で言葉を学ぶ/集団の言葉を学ぶ
2. 近・現代日本語謙譲表現の研究
3. アヤクーチョ・ケチュア語の移動表現
4. 外国人日本研究者の古典日本語の学習支援
5. 人はどのようにことばを使用するのか
6. 日中対訳オノマトペ例解辞典
7. 日本語 巡り合い 2
8. サーチエンジン・テキストエディタ・表計算ソフトで学ぶ 言語研究のためのテキストデータ処理入門
9. 語彙と文章の計量的日本語研究
10. 深川六歌仙評釈
11. 中島梓と「やおい」の時代
12. コーパスと語用論研究
13. 地域日本語教育を行政と共に創る
14. 『人間失格』の「のです」をどう翻訳するか

ひつじ書房全体での刊行点数は59冊です。お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。

刊行月を調べていただくとわかるのですが、2・3月と、10月に集中しています。
2・3月は年度末までに刊行しなければならない本があるため例年のことなのですが、秋についてはもう少しバランスよく進めるべきでした。秋の学会に合わせて刊行したいことも多いのでこちらも重なりがちではあるのですが、重なると細部がおろそかになりかねません。最後まできちんと向き合って本を作っていきたいです。来年はペース配分と予定に注意して仕事を(掃除も)していきたいと思います。

年末12月には、『中島梓と「やおい」の時代』の書評が朝日新聞に掲載されたり、『『人間失格』の「のです」をどう翻訳するか』がX(Twitter)で大きな反響を得たりと、うれしいことが重なりました。この2冊は、広く面白さが伝わるよう、特に意識してつくった本でもあります。面白そうに見えるようつくることを、今後も意識していきたいと思います。

どうぞ来年もよろしくお願いいたします。





2025.12.26(金)

2025年の振り返り



ひつじ書房は本日が仕事納めとなります。
がんばって大掃除をして、掃除機の音が鳴り響くなか電話をとったりとバタバタした一日でした。

これまで恒例となっていたお昼の年越しそばが、そば屋さんの閉店で頂くことが出来なくなり、今年は近所の焼き鳥屋さんのお弁当を頂きました。
鶏はちゃんこのイメージもあり、勝負事に「勝つ!」という感じで気分も上がりました。

忙しさに紛れて、書店営業に年末までほとんど行くことができていなかったので、来年は計画的に書店営業をしたいと思います。そのためにはまず、書店様に「売りたい!」と思って頂ける書籍を刊行しなくてはなりませんね。

2025年もたくさんの新刊が刊行されました。
その年に刊行された新刊は以下のページで一覧になっておりますので、是非ご覧ください。
https://www.hituzi.co.jp/books/sinkan.html

本年も大変お世話になり、ありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えください。





2025.12.26(金)

2025年の振り返り



長かったような、短かったような、山あり谷ありの2025年がまもなく終わろうとしています。ひつじ書房は本日で仕事納めです。

3月に大学を卒業したときには、こうして今ひつじ書房で働いているとは思ってもみませんでした。ご縁にたいへん感謝しております。
9月の入社以来、毎日が初めてのことの連続で驚き戸惑うことも多かったです。しかし、社内外のみなさまのお力添えがあり、今日までの約3か月半の間、少しずつですが着実に歩みを進めることができました。お世話になったすべての方々に御礼を申し上げます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

来年の目標は、「担当書籍を無事に刊行すること」です。現在は先輩スタッフの担当書籍の校正・事務作業のお手伝いをしておりますが、来年は私もついに担当を持たせていただくことになるかと思います。先輩スタッフの姿を見ていて、1冊の書籍の刊行までの道のりは順風満帆ではないことのほうが多い、ということを理解しつつあります。一方で、書籍を刊行するということは著者の先生方、読者のみなさま、そして担当編集者にとっても大きな喜びであるということもよく分かりました。まだまだ編集者としては未熟どころか卵と自称してよいのかもわかりませんが、何よりも1人の人間として信頼されるような仕事ぶりを目指し、日々精進してゆきたいです。

改めて、2025年大変お世話になりました。
よいお年をお迎えくださいませ。





2025.12.24(水)

カバーはイチョウ色です



12月を「師走」と呼び始めた人はほんとうに言葉のセンスがあるとしみじみ感じる、年末進行の今日この頃です。
そんな12月の新刊をご紹介します。
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『人間失格』の「のです」をどう翻訳するか
日独語対照文学研究
宮内伸子著

太宰治『人間失格』の全1176文のうち227文が「のです」ないしは「のでした」で終わっている。「のです」は日本語にとって自然で不可欠な表現だが、外国語には訳しにくい。これらはどう翻訳されるのか、それは正しく受け取られているのか。他にも吉本ばななや川端康成、宮部みゆき、三島由紀夫らの作品に加え、俳句の「日本語らしい」表現に注目し、ドイツ語への翻訳の方法を見ることで日本語文学の魅力を再発見する。

https://www.hituzi.co.jp/hituzibooks/ISBN978-4-8234-1284-4.htm
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村上春樹の作品は英語に翻訳しやすい、という話はしばしば耳にします。この本はその反対の、「訳しにくい」日本語表現がどのように訳されてきたのかということ、その訳しにくさは何に由来するのかということを考えるものです。
長年にわたって翻訳を通した日独語対照研究に取り組んできた著者が、研究者以外の人にもわかるようにということで様々な作品を題材に論じています。章立ては以下の通りですが、各章の作品ラインナップを見ていただくと、「たしかに訳しにくそう!」と感じてもらえるのではないでしょうか。

第1章 吉本ばなな『キッチン』―「してしまう」「気をつかう」に見る自然の成り行きと空気
第2章 川端康成『山の音』―省筆の美・曖昧さの魅力
第3章 三島由紀夫『愛の渇き』―華麗なる直喩の世界
第4章 太宰治『人間失格』―「のです」が示唆するもの
第5章 宮部みゆき『火車』―「てくれる」を手がかりに地上の視点を探る
第6章 山田太一ファンタジー三部作―終助詞「ね」と「よ」が伝えるもの
第7章 トーマス・マンと北杜夫(1)―ユーモア表現の違い
第8章 トーマス・マンと北杜夫(2)―語りの態度の違い
第9章 開高健『夏の闇』―人称代名詞の省略と主観的把握
第10章 俳句の翻訳の変遷

テーマがあまりに面白かったので、この面白さを伝えるべく第4章の内容をそのまま書名にさせていただきました。
ちなみに多くの例文でドイツ語のほかに英訳も併記しています。
年末年始の1冊にいかがでしょうか!





2025.12.10(水)

数字のフォント



みなさまは本を読んでいるとき、数字(算用数字)のフォントに注目されることはあるでしょうか。私は数字の形を見るのが好きで、つい目がいってしまいます。先日読んでいた本のノンブル(ページ数)のフォントが可愛いくていいなと思い、似た雰囲気のフォントが無いか探そうと手元でいくつかのフォントを見比べてみました。その本は1994年刊で、今とは組版の環境が違うので同じフォントは見つからないだろうと思います。

いいなと思った数字。


手元で数字を打ち込んでみたもの。


同じセリフ体(和文でいう明朝体)でも、よく見ると雰囲気が随分違います。今回は、ひつじ書房の本でよく使っているもの、一般的によく見かけるもの、そして個人的に好きなものなど、いくつかのフォントを試してみました。

本文での使用を考える場合は、和文フォントとの相性が重要なので、数字だけを基準にフォントを選ぶことはできませんし、和文フォントと組み合わせる時は、欧文と数字のフォントは同じものを使用することがほとんどなので、数字単体で検討することはまずありません。その分、ノンブルにあると目立つので、ノンブルの数字フォントは注目してしまいます。

似たフォントはあまり見つからなかったものの、さまざまな数字の形を見比べて楽しんでしまいました。

みなさまは、どの数字がお好みでしたでしょうか。





2025.12.9(火)

なぜ?を大事にする



昨日出社すると、先輩スタッフ2名が週末に髪を切ったようでさっぱりしていました。実は私も週末に髪を切ったのですが、整える程度だったので家族にさえ気づかれていません。美容師さんと「よいお年を」とご挨拶をして、今年も終わりに近づいていることをしみじみと感じました。

さて、ひつじ書房で仕事をしていて、さまざまなことを教わりながら最も痛感するのは、物事には理由があるということです。最近教わったのは、ゲラの校正作業に修正液を用いるのはあまり望ましくないということ。はじめはなぜだろう?と思いましたが、理由を聞いて納得しました。修正液は乾くのに時間がかかるからです。乾くのを待つ間に、続きの校正作業を進める人が多いのではないかと思います。するとどうなるか。乾くのを待っていたことをそのまま忘れて、修正液で消しただけになってしまう可能性があります。そういった理由なので、使うなら修正テープはOK(ただし、使う場合は他の場所を消さないように気をつけること)だそうです。もしくは、間違えた赤字にそのまま赤ペンで取り消し線を引いて消すのがよいと教わりました。やみくもに「修正液は使わない」と覚えるのではなく、「なぜ使わないのか」という理由を大事にして、きちんと仕事に生かしたいと思います。

こまめに目薬をさし、肩も首もぐるぐると回しながら、校正作業に勤しむ日々です。体もほどほどに労りながら、ひとつずつ学んで成長してゆきたいです。






2025.12.3(水)

名刺と名刺入れ



12月に入り、寒さも乾燥も一段と厳しくなってまいりました。「サブクレードK」という名前の、変異株のインフルエンザが流行しているそうです。体を温めて、栄養もしっかりと摂取し、予防に努めたいと思います。

さて、この頃の私は3つの学会に参加いたしておりました。新人が学会に参加したら必ず行う重要なこと……そのうちのひとつは、名刺をお渡しすることです。諸先輩スタッフの過去の日誌でも幾度か言及されていますが、ひつじ書房の名刺は少し変わっています。二つ折りなのです。お渡しすると、「ほほう、二つ折り!」等とおっしゃる方はとても多いです。この話題だけで、アイスブレイクになるので助かっています。「2枚重なっていますよ、1枚で大丈夫です」とお申し出いただいたこともあるので、よほど珍しい形状なのだろうと感じます。

弊社の名刺の形状も変わっていますが、私の名刺入れも少し変わっています。鮮やかなピンクのグラデーションカラーの、革製のものです。実は、この少々珍しい名刺入れに目を留めていただいて、アイスブレイクになればいいなと目論んで選んだのですが、弊社の名刺自体の形状があまりに珍しいので、今のところ目論みは不発に終わっています。しかし、二つ折りの名刺はかさばるのでこまめに補充しなければならないのですが、思いがけず私の名刺入れは大容量だったので幸運でした(容量のことは全く考えになく、色が気に入って選んだものでしたので)。

時節柄、みなさまもどうぞご自愛くださいませ。






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