2025年の振り返り
今年は、私がひつじ書房に入社してから20年の節目の年でした。
20年という数字を見ると長い年月のようにも感じられますが(実際長いですが)、その数字から連想するような凄腕のベテランになったような感覚がありません。いまだ修行中の身で、頼りないことは大変申し訳ありませんが、これからも精進していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
社内では、節目のお祝いとしてフレンチをご馳走いただきました。さらに、著者の先生にも、昔からお世話になっている松本和也先生にもお祝いの席をご用意いただき、身に余る幸せを感じました。今後の20年に向けて、気合はみなぎっています。
さて、今年担当した書籍は以下の19冊でした。
1 村上春樹にとって比喩とは何か
2 認知言語学論考 No.18
3 モノリンガルとバイリンガルが混在する地域における説得研究
4 学術英語教育のための技能統合型タスク
5 流動と混在の上海文学
6 概説レトリック
7 芥川龍之介における海外文学受容
8 古典文学にとって会話文とは何か
9 日本語表記の多様性
10 世界の配慮表現
11 近代日本語の時制体系
12 〈私〉の拡大と物語の現在
13 芥川龍之介あれこれ事典
14 大学で学ぶアカデミック・ライティングの教科書
15 中国現代文学 26
16 太宰治のエディターシップ
17 環境を語る言葉
18 日英語の可能表現の本質
19 「文豪とアルケミスト」を本気で考えてみた
今年は例年より少し刊行点数が多めでした。
中でも、企画立ち上げから10年以上かけて刊行に至った「シリーズ認知と言語」の2冊、『環境を語る言葉』『日英語の可能表現の本質』についてはひとしお深い思いがあります。このシリーズは、日本認知言語学会の懇親会で、編者の仲本先生と本多先生とお話ししていた中で生まれた企画でした。懇親会がなければ生まれなかったかもしれない企画です(本多先生の本の「あとがき」にも、懇親会は大事だと述べられている箇所があるので、ぜひご覧ください。先生方とざっくばらんにお話しできる貴重な機会、私は日本認知言語学会の懇親会は初参加の時から毎回参加させていただいています)。当時、私はこのシリーズの企画が評価され社内で「主任」という役職をいただきました(今はもう副編です…)。そのため、ようやくその仕事の一旦を果たすことができたと思っています。続刊も控えておりますので、ぜひご期待ください。
仕事納めの日は社内の大掃除で締めくくりますが、私の机まわりは常に物で溢れており、いつも片付けに時間がかかります。それに加えて年内に送り出したいゲラもあるので、以前は徹夜で仕事納めを終えたことも何度もありました。
本日は、日中の大掃除で(今回は荷物の移動が多かったのもあり)、ぐったりとしてしまいましたので、早めに切り上げたいと思います。
とはいえ気持ちは来年に向けて前向きです。来年も、ひつじ書房を、そして研究の世界を盛り上げるために力を尽くしてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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