2002年11月17日(日)

足跡のない道を歩こう―求人を行うにあたって―

ひつじ書房は、他の出版社や誰かがすでに歩いている道ではなく、誰も歩いていない道を歩いている。草が生え茂り、小枝がおおっている山を切り開きながら進んでいる。

出版の未来が見えない時代に、薄明かり程度の視界の中を新しい出版を作るという方向性を信じて、道を切り開いている。草を踏み閉めながら、小枝を、切り開きながら、安全という指標もない中をひたすら前を目指して進んでいる。時には、膝を茨に切られることもあるだろう、蜘蛛の巣を振り払いながら、あるいは鎌をもち、切り開いていくということもあるだろう。

チャレンジング(挑戦的)ということばそのものの通なき道だろう。それでも、私は楽観的である。きちんした情報、あるいは知恵というものは、かたちこそ変わっても、必要であるということには間違いはない。それぞれが、未完成で未熟な力しか持っていないかもしれないが、それぞれが得意な分野もあって、得意でない分野を慰め合うのではなくて、それぞれが得意な分野をのばしつつ、弱点を補い合っていく。たぶん、そのような挑戦については、無謀な蛮勇かもしれないが、誰も見たことのない成果がそこにはあるだろう。道というものは未知なものだ。それは我々が歩いたところに道ができる。道を作り出す人といっしょに仕事をしたい。 できることをさらにできるようにし、できないことをできるようにすることにおそれを抱かない人、そのような人といっしょにひつじ書房を進化させていきたい。未知を楽しみと思える人を待っている。

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