研究会の趣旨][過去の研究会の活動][ホームページ

2009.4.15更新

第19回メディアとことば研究会

日時:2007年9月14日(金)15時―18時
利用会場:
関西学院大学 B号館202教室




発表者名:布尾勝一郎(大阪大学大学院言語文化研究科博士課程)
タイトル:自己について語る新聞と「公正さ」ー毎日・朝日の将棋名人戦移管報道をめぐって
キーワード:
概要:



発表者名:池田佳子 (名古屋大学大学院国際言語文化研究科)

タイトル:いわゆる「柳沢発言」にみるメディアの対話ネットワーク
キーワード:マスメディア報道、Media Dialogical Networks、間テクスト性、定式化(formulation)
概要: 本発表は「メディアの対話ネットワーク (Media Dialogical Networks)」という、間テクスト性に重点を置いた談話分析アプローチを援用し現代日本のマスメディアについて考察した研究の報告である。ある一つのメディア報道での発言が、他の報道内容、具体的には報道内の言語使用の定式化(formulation)と連鎖し、メディア間の「対話」が構築されていく。この現象が顕著な例として、今年1月末〜2月にメディアを賑わせた「柳沢発言」の報道を取り上げる。一地方の決起集会での発言が、記録によると最も早い報道で28日深夜 0時33分にはオンライン新聞において短い報道がなされ、その後瞬く間に全国ネットの報道を賑わせた。政治家に(よくある)失敗発言の一つが「政局の道具」としての威力を持つまでの過程には、マスメディアの効力はもちろん、メディア間の相互影響の効果が大きい。どのような対話ネットワークが形成されていったのか、できるだけ報道の言語使用にこだわって考えていく。