コミュニケーションの方言学 小林隆編 ひつじ書房
2018年5月刊行
コミュニケーションの方言学
小林隆編
定価5,800円+税
A5判並製カバー装 432頁
ISBN 978-4-89476-897-0
装丁 大崎善治
The Dialectology of Communication
Edited by Takashi Kobayashi
ひつじ書房
同時刊行
小林隆 編『感性の方言学』
【内容】
言語学や日本語学の関心は、コミュニケーションの世界へと向かっている。この潮流を方言学にも引き込み、研究の進展を後押しするのが本書である。言語行動や談話の地域差にどう切り込むかは今後の方言学にとって魅力的なテーマである。そうした課題に方言研究者のみでなく、現代語や日本語史の専門家も加わって取り組んだのが本書である。執筆者:熊谷智子、篠崎晃一、中西太郎、小林隆、岸江信介、杉村孝夫、松田美香、久木田恵、太田有紀、琴鍾愛、沖裕子、甲田直美、尾崎喜光、三宅和子、日高水穂、森勇太、井上文子
【目次】
まえがき
I 研究のための視点
第1章 コミュニケーションの地域差の研究に向けて―試論―
熊谷智子
第2章 言語行動の変異を捉える―多角的な観点からの検討―
篠崎晃一
第3章 あいさつの方言学のこれまでとこれから
中西太郎
第4章 儀礼性と心情性の地域差―弔問の会話に見る―
小林 隆
Ⅱ 方言コミュニケーションの姿
第5章 「断り」という言語行動にみられる特徴―全国通信調査データから―
岸江信介
第6章 大分県方言の依頼談話
杉村孝夫
第7章 大分方言談話に見るコミュニケーション力
松田美香
第8章 愛知県方言談話に見られる話者交替についての考察―会話を楽しむ―
久木田恵
第9章 モノローグ場面に見られるあいづちの出現間隔の違い ―大阪と東京の雑談の対比から―
太田有紀
第10章 若年層における談話展開の方法の地域差―東京方言、大阪方言の比較を中心に―
琴 鍾愛
Ⅲ コミュニケーションに見る方言
第11章 長野県方言敬語の発想と表現―敬意終助詞が担う親しみと敬い―
沖 裕子
第12章 接続詞の語形変化と音変化―方言談話資料からみた接続詞のバリエーション―
甲田直美
第13章 テレビインタビューの応答場面に見られる方言使用―30年前の岡山県における引用の助詞「と」の省略―
尾崎喜光
第14章 LINEの中の「方言」―場と関係性を醸成する言語資源―
三宅和子
Ⅳ 歴史の中のコミュニケーション
第15章 関西における掛け合い型談話の由来と展開―漫才と日常会話の相互作用―
日高水穂
第16章 近世・近代における授受補助動詞表現の運用と東西差―申し出表現を中心に―
森 勇太
Ⅴ 将来のための資料論
第17章 ロールプレイ会話による参加型方言データベース構築の試み
井上文子
索引
執筆者紹介
【編者紹介】
小林隆(こばやし たかし)
東北大学大学院文学研究科教授
出身地は新潟県。専門分野は方言学、日本語史。
主な著書に『方言学的日本語史の方法』(ひつじ書房2004)、『ものの言いかた西東』(岩波書店2014)等がある。
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