日本語の活用現象 三原健一 著 日本語の活用現象 三原健一 著
2015年11月刊行

ひつじ研究叢書(言語編) 第131巻

日本語の活用現象

三原健一 著

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

A5判上製  定価3,800円+税

ISBN 978-4-89476-768-3

ひつじ書房

Syntax and Semantics of Conjugation in Japanese

Ken-ichi Mihara

【内容】

本書は、現代日本語における動詞の活用形を切り口として、活用形が絡む統語・意味現象を解明することを目的としている。筆者の長年の信条である、生成文法と日本語学の「相互乗り入れ」にも十分に配慮し、日本語学に興味を持つ読者にも読んでいただけるように、生成文法的なことについては随所に解説を加えた。現段階では秤量が極めて少ない活用の統語論研究に対して、何らかの貢献ができればという思いで本書に取り組んだ。



【目次】



第1章 活用形
1. はじめに
2. 活用形の認定
3. 句構造
4. 南の階層構造
5. 節内に入る要素
6. 不活性化分析
7. 第1章のまとめ

第2章 連用形
1. はじめに
2. 付帯状況の「ながら」節
3. 付帯状況の連用形節
4. 継起の連用形節
5. 並列の連用形節
6. 命令文の形式
7. 命令文と主語
8. 副詞
9. アスペクト要素
10.作用域解釈
11.第2章のまとめ

第3章 終止形と連体形―叙法断定を中心に
1. はじめに
2. 判断確定性条件
3. 認識のモダリティ
4. 文副詞
5. ガ・ノ可変
6. 第3章のまとめ

第4章 終止形と連体形―時間断定を中心に
1. はじめに
2. 投錨
3. 動詞らしさを失った活用形
4. 発見・想起の「た」
5. 物語文のテンス
6. 自由間接話法
7. 第4章のまとめ

第5章 テ形
1. はじめに
2. テ形節のタイプ
3. 付帯
4. 継起
5. 節の連続
6. 並列
7. 第5章前半のまとめ
8. 否定の作用域
9. モダリティの作用域
10.テ形節の内部構造(1)-述語的部分の要素
11.テ形節の内部構造(2)-述語的部分以外の要素
12.第5章後半のまとめ

第6章 不定形
1. はじめに
2. 形式に依存する不定形
3. 不定形とテンス素性
4. 断定
5. 条件の「と」節
6. 談話修復
7. 不定形節と作用域解釈
8. 日本語の動詞移動
9. 動詞移動の意味的効果
10.テンス素性の照合
11.第6章のまとめ

参考文献

索引




【著者紹介】
三原健一(みはら けんいち) 1950年宮崎県生まれ。1979年大阪外国語大学修士課程修了。富山大学、大阪外国語大学を経て、現在、大阪大学大学院教授。2005年東北大学博士(文学)取得。
(主な単著書)『時制解釈と統語現象』(1992年くろしお出版)、『日本語の統語構造』(1994年松柏社)、『アスペクト解釈と統語現象』(2004年松柏社)、『構造から見る日本語文法』(2008年開拓社)。


ご注文は、最寄りの書店さんでお願いします。
お店に在庫が無くても、お取り寄せができます。
書店が最寄りにない場合は、オンライン書店でご注文ください。

 

 



お急ぎの場合は、小社あてにご注文いただくこともできます。
郵便番号、ご住所、お名前、お電話番号をメールか、FAXでお知らせください。
送料432円でお送りします。
新刊案内へ
ひつじ書房ホームページトップへ