ひつじ書房 ナラティブ研究の最前線 佐藤彰・秦かおり編 ナラティブ研究の最前線—人は語ることで何をなすのか 佐藤彰・秦かおり編 ひつじ書房
2013年11月

ナラティブ研究の最前線—人は語ることで何をなすのか

佐藤彰・秦かおり 編

装丁者 萱島雄太

A5判並製 定価4000円+税

ISBN 978-4-89476-645-7

ひつじ書房

The Forefront of Narrative Studies: What is achieved by telling stories?

Edited by Akira Satoh, Kaori Hata


*内容紹介*

近年、ナラティブを相互行為の実践として捉え、人は語ることで何を成すのかを解明する試みが行われている。本書は、ナラティブ分析理論の概要から、教育現場、異文化体験、震災体験、子どものナラティブなど様々な実践研究を収録し、ナラティブ研究を多角的に捉える一冊となっている。執筆者:有田有希、井出里咲子、岡本多香子、片岡邦好、小玉安恵、小林宏明、佐藤彰、嶋津百代、西川玲子、秦かおり、濱口壽子、𩜙平名尚子、渡辺義和。「ナラティブ分析」(Alexandra Georgakopoulou著)翻訳収録。





☆図書新聞2014年4月5日号に書評が掲載されました。




*目次*

イントロダクション
佐藤彰

ナラティブ分析(原題 'Narrative Analysis'(The SAGE Handbook of Sociolinguistics収録, SAGE Publications Ltd, 2010, 翻訳 佐藤彰・秦かおり・岡本多香子))
アレクサンドラ・イェルガコポロ(Alexandra Georgakopoulou)

ナラティブにおける聞き手の役割とパフォーマンス性
震災体験の語りの分析より
井出里咲子

「出来事」が「ストーリー」になるとき
西川玲子

日本語学習者の協働作成によるストーリー・ライティング
書き手と読み手の相互行為的な活動の考察
嶋津百代

子どもの想像の物語における仮説形成とポジショニング
饒平名(岡崎)尚子

トーク番組の体験談において表出される芸能人の自己イメージとその語り方
フレームとスキーマからの分析
小玉安恵

ライフストーリーにおけるアイデンティティー形成
高齢者・アルツハイマー病患者のナラティブ研究
濱口壽子

語りにみる吃音アイデンティティー交渉
セルフヘルプ・グループの談話から
渡辺義和・小林宏明

時代変化へのジレンマ
栃木県農村部で出産育児を経験した女性のインタビュー・ナラティブにみる「自己」理解への期待と反発
岡本多香子

「食わせれる? 旦那」にみる伝統的結婚観とそれに拮抗する新たな規範の交渉
有田有希

「何となく合意」の舞台裏
在英日本人女性のインタビュー・ナラティブにみる規範意識の表出と交渉のストラテジー
秦かおり

行為と知覚のナラティブ
テレビCMのマルチモーダル分析から
片岡邦好


編者紹介
佐藤彰(さとう あきら)
大阪大学大学院言語文化研究科准教授
(主編著)『メディアとことば1』(共編著、ひつじ書房、2004年)、『メディアとことば3』(共編著、ひつじ書房、2008 年)。

秦かおり(はた かおり)
大阪大学大学院言語文化研究科准教授
(主論文)“How Direct / Indirect Indexicality Functions in Japanese Women’s Narratives of Childbirth and Childcare Experiences: A Study of the Relationship Between the Sociocultural Context and Representation of Social Norms”『日本女子大学英米文学研究』第43号(日本女子大学、2008 年)、「英国在住の日本人女性にみる規範意識の表出と言語使用―インタビューによる日英比較調査をもとに」『立教大学ランゲージ・センター紀要』第25号(立教大学ランゲージ・センター、2011年)。

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