再構築した日本語文法 小島剛一著 ひつじ書房 再構築した日本語文法 小島剛一著 ひつじ書房
2012年8月刊行

再構築した日本語文法


小島剛一 著

A5判並製 定価3,400円+税

ISBN 978-4-89476-601-3

ひつじ書房


『再構築した日本語文法』の正誤表について

本文中に誤り・修正箇所がありました。ここに訂正し、深くお詫び申し上げます。

お手数でございますが、正誤表をダウンロードしてお使い下さいますようお願い申し上げます。ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
【『再構築した日本語文法』正誤表(PDF)】

要約

日本語は、明快で論理的な表現もでき、曖昧模糊とした表現もできる素晴らしいコミュニケーション(およびコミュニケーション拒否)の手段である。すべての日本語話者にこの手段が有効に駆使できるように、他言語に由来する「人称」「数」「代名詞」「時制」「主語」などの無用な概念の呪縛を捨て去り、日本語に具わっている独自の豊かな構造に着目して再構築した新しい日本語文法を提唱する。



【目次】

はじめに 品詞分類と構文分類
「主題─述語」構文と「主語─動詞」構文

1. 名詞
1.1. 名詞の定義
1.2. 格標識
1.3. 主題標識
1.4. 形式名詞
1.5. 時を表わす名詞
1.6. 名詞文
1.7. 繋辞の活用
1.8. 明確な表現と「ぼかした」表現
1.9. 名詞文からなる節
1.10. 謂わゆる「代名詞」

2. 数量詞
2.1. 数量詞の定義
2.2. 数量詞句

3. 名詞型形容詞
3.1. 名詞型形容詞の定義
3.2. 名詞型形容詞の分類
3.3. 名詞型形容詞文
3.4. 名詞型形容詞の活用
3.5. 名詞型形容詞文からなる節

4. タル形容詞
4.1. タル形容詞の定義

5. イ形容詞
5.1. イ形容詞の定義
5.2. イ形容詞文
5.3. イ形容詞の活用
5.4. イ形容詞文からなる節

6. 不変化前置形容詞

7. 不変化叙述形容詞

8. 動詞の定義と分類
8.1. 定義
8.2. 活用による分類
8.3. 意味と構文による分類
8.4. 必須補語の数(および格標識の種類と機能)による分類

9. 動詞の「時制」「人称」「受動態」「相」
9.1. 動詞の「時制」「人称」「受動態」
9.2. 動詞の「相」

10. 存在動詞
10.1. 存在動詞の定義
10.2. 存在動詞文
10.3. 存在動詞の活用
10.4. 存在動詞文からなる節

11. 動態動詞
11.1 動態動詞の定義
格標識「を」と「に」の諸機能
11.2. 動態動詞文
11.3. 動態動詞の活用
11.4. 動態動詞の活用形の用法
11.5. 動態動詞文からなる節

12. 認識動詞
12.1. 認識動詞の定義
12.2. 認識動詞文
12.3. 認識動詞の活用
12.4. 認識動詞文からなる節

13. 判断動詞
13.1. 判断動詞の定義
13.2. 判断動詞の構文

14. 病覚動詞
14.1. 病覚動詞の定義
14.2. 病覚動詞の構文

15. 静態動詞
15.1. 静態動詞の定義
15.2. 静態動詞の構文

16. 移態動詞
16.1. 移態動詞の定義

17. 可能動詞
17.1 可能動詞の定義
17.2. 可能動詞の活用

18. 認識動詞の継続相「─ている」
18.1. 認識動詞の継続相の定義

19. 移態動詞の結果相の定義
19.1. 移態動詞の結果相
19.2. 移態動詞の結果相の活用
19.3. 結果相でしか用いない移態動詞

20. 動態動詞の継続相「─ている」

21. 動態動詞の「─ている」で終わる結果相
21.1. 瞬間動詞の結果相
21.2. 持続動詞の結果相

22.  動態動詞の「─てある」で終わる結果相
22.1. 動作主不明の場合
22.2. 動作主が誰であっても重要ではないので言及しない場合
22.3. 動作主が話者自身なので言及しない場合
22.4. 動態動詞の「─てある」で終わる結果相の活用

23. 使役相「─せる・─させる」「─す」
23.1. 使役相の定義
23.2. 使役相の形態
23.3. 使役相の構文
23.4. 使役相の活用

24.  情動相と「擬似受動態」「─れる・─られる」
24.1. 後接辞「─れる・─られる」に関する前置き
24.2. 情動相
24.3. 西ヨーロッパ印欧諸語のなぞりの「擬似受動態」

25. 願望相と他力本願相
25.1. 願望相
25.2. 願望相から派生する動態動詞
25.3. 他力本願相

26. 名詞型複合形容詞
26.1. 複合ナ形容詞
26.2. 複合ノ形容詞
26.3. 複合ナノ形容詞
26.4. 複合ø 形容詞

27. 複合イ形容詞
27.1. イ形容詞で終わるもの
27.2. 活用語尾「─しい」を付加したもの
27.3. イ形容詞型派生接辞で終わるもの
27.4. 接辞化したイ形容詞で終わるもの

28. 複合不変化前置形容詞

29. 複合動詞
29.1. 名詞+動詞
29.2. 名詞+動詞型派生接辞
29.3. 畳語、副詞、感歎詞+「─する」
29.4. 形容詞の中止形+「─する」
29.5. 形容詞の中止形+「─なる」
29.6. 形容詞および動詞 +「─過ぎる」
29.7. 動詞の中止形+動詞
29.8. 動詞の中止形+動詞型後接辞
29.9. 動詞の複合中止形+動詞
29.10. 動詞の複合中止形+接辞化した動詞
29.11. 活用形のように見える接続詞「─たり・─だり」を 含む複合動詞
29.12. 主題標識を含む複合動詞
29.13. 条件節を含む複合動詞
29.14. 動詞の勧誘形+「─と」+「する」
29.15. 前接辞+動詞
29.16. 前接辞「お─・ご─」を含む謙譲語と尊敬語

30. 熟語動詞

31. 指示詞

32. 不定表現

33. 副詞
33.1. 文修飾の副詞(=予告副詞)
33.2. 語修飾の副詞

34. 接続詞
34.1. 名詞と名詞を結ぶ接続詞
34.2. 文と文を結ぶ接続詞
34.3. 節と節を結ぶ接続詞

35. 引用詞
35.1. 文中引用詞
35.2. 文末引用詞
35.3. 引用詞を含む連体節

36. 擬音語、擬態語、擬情語

37. 感歎詞
37.1. 情動を表わす感歎詞
37.2. 応答の感歎詞

【著者紹介】

小島剛一(こじま ごういち)
1946年、秋田県生まれ。
1968年以来フランス在住。旅の虫。巣はストラスブールにあるが、年に六ヶ月は羽が 生えて地球のどこかを飛び歩いている。言語屋。
1973年以来、フランス人向けの日本語教育にも携わっている。
1978年、フランスのストラスブール大学人文学部で博士号取得。専攻は、言語学と民 族学。
1986年9月、トルコ共和国で少数民族言語臨地調査のための「研究調査ビザ」を所持していたにも拘らず国外退去勧告を受ける。その後、四度に亙って空き巣被害を受けるが盗まれたものは何も無し。この時以来、身の安全のため、住所や勤務先などは非公表。
2003年7月、『ラズ語文法』刊行の直後、トルコ共和国から武力によって国外退去させられる。現在はフランスで自由業。

著書
『トルコのもう一つの顔』(中公新書)1991年、『漂流するトルコ 続「トルコのもう一つの顔」』(旅行人) 2010年など。

論文
『三省堂言語学大辞典』の「ザザ語」の項(1993年)など。

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