認知言語学研究の方法—内省・コーパス・実験 辻幸夫 監修 中本敬子・李在鎬 編 ひつじ書房  認知言語学研究の方法—内省・コーパス・実験 辻幸夫 監修 中本敬子・李在鎬 編
   

認知言語学研究の方法

—内省・コーパス・実験

辻幸夫 監修 中本敬子・李在鎬 編

A5並製カバー装 定価2,800円+税

ISBN978-4-89476-520-7 装幀:大崎善治

ひつじ書房



認知言語学の代表的研究法として,作例と内省による研究,コーパス研究,心理実験・調査を紹介した入門書。各研究方法の特色や,実際の研究の進め方を具体的に解説している。また,最先端の研究を例に,実際の研究がどのように行われたかを紹介している。卒論,修論で初めて認知言語学研究を行う学生の他,研究法の幅を広げたいと考える研究者のニーズにも応える内容である。執筆者:黒田航、松本曜,加藤鉱三,玉岡賀津雄,大谷直輝,楠見孝

【目次】

監修者のまえがき
まえがき

第1部 実証的な認知言語学研究とは何か
第1章 実証的な研究法
 1.1 実証的に研究を行うということ
 1.2 言語研究の3つのレベル
 1.3 認知言語学の目的と研究手法との関係
第2章 認知言語学と実証的な研究法
 2.1 言語の実証的研究法の基本次元
 2.2 作例と内省による認知言語学研究の特徴と現状
 2.3 コーパスによる認知言語学的研究の特徴と現状
 2.4 心理実験や調査を用いた認知言語学的研究の特徴と現状
 2.5 テーマ設定と実証的方法の関係
 2.6 まとめ
第2部 収集と分析方法
第3章 自作例を使った研究の基礎
 3.1 作例は何のためにするのか:実例と反実例の役割
 3.2 効果的な作例のためのヒント
 3.3 終わりに代えて:体系的な作例の必要性
第4章 コーパスに基づく研究
 4.1 コーパスに基づく言語研究
 4.2 コーパス基盤の言語研究のために知っておくべきこと
 4.3 コーパス分析の手順
 4.4 コーパス分析に基づく調査の報告
 4.5 まとめ
第5章 心理実験・調査による研究
 5.1 心理実験・調査によって可能な言語研究
 5.2 心理実験・調査を行う際の留意点
 5.3 心理実験・調査を使った言語研究の実践
 5.4 心理実験・調査に基づく研究の報告
 5.5 まとめ
第3部 研究例の紹介
第6章 作例と内省による研究例1
 6.1 はじめに
 6.2 内省の諸相
 6.3 内省使用に関する一般的な課題
 6.4 認知言語学における内省使用とその課題
 6.5 ケーススタディ
第7章 作例と内省による研究例2
 7.1 介在性構文と呼ばれるもの
 7.2 検証
 7.3 提案
 7.4 論の作り方の型と作例の条件
 7.5 まとめ
第8章 コーパス分析の研究例1
 8.1 問題の所在と調査の目的
 8.2 調査対象と方法の選定
 8.3 データと分析方法
 8.4 結果と考察
 8.5 まとめと課題
第9章 コーパス分析の研究例2
 9.1 共起頻度の分析のための指標
 9.2 語彙的・統語的複合動詞の統語構造
 9.3 語彙的・統語的複合動詞およびコーパスに関連した2つの仮説
 9.4 エントロピーと冗長度の公式と計算法
 9.5 Microsoft Excelによるエントロピーと冗長度の計算
 9.6 仮説1の検証―語彙的/統語的複合動詞のエントロピーと冗長度による比較
 9.7 仮説2の検証―語彙的/統語的複合動詞の共起パターンについての新聞と小説との違い
 9.8 最後に(エントロピーと冗長度を用いたその他のコーパス研究)
第10章 コーパス分析の研究例3
 10.1 はじめに
 10.2 問題設定の背景
 10.3 分析の流れ
 10.4 結果と考察
 10.5 まとめと今後の課題
第11章 心理実験・調査による研究例1
 11.1 研究テーマの具体化と実験仮説の構築
 11.2 実験方法と課題
 11.3 結果の分析
 11.4 考察とまとめ
第12章 心理実験・調査による研究例2
 12.1 はじめに
 12.2 先行研究との関連と問題設定
 12.3 研究方法
 12.4 結果の分析
 12.5 考察とまとめ
コラム1:日本語研究のためのコーパスと分析ソフトウェア
 1. はじめに
 2. 書き言葉コーパス
 3. 話し言葉
 4. ウェブコーパス
 5. コーパスツールの紹介
コラム2:コーパス分析・心理実験のための統計手法
 1. はじめに
 2. 2つの変数の関連性に関する検討
 3. 2つ以上のグループに差があるかどうかを調べる
 4. 共起関係を分析する
 5. 複数の変数から1つの変数を予測する
 6. 類似性・近接性を分析する
 7. 統計処理のためのソフトウェア
 8. これから統計解析を学習する人のために(読書案内)
索引



【編者紹介】
監修:
 辻幸夫 慶應義塾大学教授
編者:
 中本敬子 文教大学教育学部講師
 李在鎬 国際交流基金日本語試験センター研究員


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