1997年9月1日 9月最初の泊まり込み 原稿はハードコピーもいっしょに送って下さい

たまっている仕事を少しでも前に進めるために、9月最初の泊まり込みとなった。仕事は、やってもやっても終わりがない。忙しいのはいいことだと言われても、こんなだとねえ。

さあ、現在、論集をすすめているが、高名な先生から封筒が届いた。封筒といっても、紙は入っていない。つまり、フロッピィーディスクだけを送ってきたのだ。原稿の送り方の中では、はっきり言って最低のやり方だ。言語学では、文字化けが起こる可能性が高いが、紙の原稿がないと確認できないからである。文字化けだけなく、言語学の組版の難しいのは例文の扱いで、例文の頭の下げ方、例文番号の揃え方、例文の2行目をどこに揃えるか、執筆者によってまちまちであり、紙がないとレイアウトもできないからだ。その上、悪い予感。そうである。データが読めないのである。wordperfect6.0というのだが、比較的最新のバージョンを送るときには、テキストファイルを一緒に送るのは常識のはずだ。

かつてなら、ある程度の年齢以上の方は、原稿の書き方も、印刷所・出版社の事情を良く知ってのうえだった。ところが、今や、だれも相手のことなど考えないで、原稿を送ってくる。常識は、壊滅した。いちいち説明しなければならない。メンドクサイコトダ。この原稿、非常に遅れて届いたというのに、着いてもすぐには使えないというわけだ。

 1997年9月9日 ひつじの絵日記

先週から、ひつじの絵日記というコーナーをスタートした。今まで、私こと房主しかホームページに日誌を付けてこなかったが、スタッフそれぞれが何かしら仕事の身の回りのことを書いていく。ちょっとばかばかしいようなおかしいような内容だが、結構絵も入っていて、面白い。ぜひ、ご贔屓に願いたい。

現在、ひつじの今後に関わることを推し進めている。大手取次店に対する口座開設の申請だが、これが成功すれば、今までとは違った展開が出来ることになる。ただし、いいことばかりでなく、苦難も待ち受けている。これらについては、結果が出次第、書き込んでいくことになるだろう。

一つだけ言っておくと、本屋さんに置いてもらいうる状態になったとき、具体的にどうやって、並べてもらい、それを返品ではなく、本当の販売つまり読者に買ってもらうかだ。多くの人に知らせなければ、店頭では売れないだろう。しかし、知らせるには、広告費がかかる。そうでなければ、書店さんに辛抱強く売れるまで待ってもらわなければならない。それだけの支持を得るための方策は? ということだ。

 1997年9月13日 エキスパンドブックの新しい機能

エキスパンドブックに画期的な新しい機能が、追加されました。

bookbuddyというブラウザーのヘルパーアプリケーションなのですが、これをヘルパーに登録した上で、たとえば、netscapeでソースを見に行くと自動的にbookbuddyが立ち上がって、html文書をエキパンドブックのブック形式に変更してくれ、expand bookのリーダーがインストールされていると、そのhtmlがブックとして読むことができます。

設定が縦組みなら、縦組みで表示されます。netscapeで見ていると辛い文書も、快適に心地よく読むことができるようになります。実際に試されると分かりますが、オンラインでの今までのつらさが嘘のように感じられます。

しかも、expand bookのreaderではなく、製品版を持っていれば、それを、設定を少し変えるだけで、expand bookとして保存することが出来ます。ルビを入れれば、入れたものを新規に保存できます。

www.voyager.co.jpのソフトウェアのところからダウンロードしてみて下さい。これは、かなり画期的なことだと思います。

 1997年9月18日 ほんコミなかよしリンク

ほんコミニケート社のなかよしリンクに書評ホームページとひつじ書房のホームページを入れていただきました。 ほんコミニケート社は、ホームページ内の自己紹介のことばを引用すると

くらしやよのなかを かんがえる本の流通屋。問屋でもあり、本屋でもあります。普通の本屋さんでは なかなか探せない本、はじっこに置かれてしまう本をそろえています。かた〜い 本が多いんだけど、じぶんの身の回りのことや世の中で起こっていることの本や 雑誌をあつかっているとそうなります。

というところです。

われわれの紹介は、以下のようです。

書評ホームページ

書評はもちろん、本に関する情報も。 書評ホームページ宣言をぜひ読んでいただきたい。

ひつじ書房

新刊・重版・品切れ情報、絵日記、房主の日誌などなど。 中身の見やすさも充実度も、なかなかここに勝る所は出てこないことでしょう。

という風に紹介して下さいました。「絵日記」を取り上げていただいて、スタッフはキャーキャー言っておりました。これで、絵日記を見てくれている人が少なくとも2人いるということが分かりました。しかし、このおほめの言葉、過分ながら、とてもうれしく思いました。

 1997年9月19日 NetPub入会方法

 出版関係、特に学術書関係の出版の問題とインターネットについて考えようという趣旨で運営されているNetPubの入会の方法を、ホームページ内に置かせていただくことにしたので、ご興味のおありになる方は、読んでみて下さい。たぶん、出版関係では今一番しっかりした会だとおもう。

 なお、niftyのfbookcの中に「本をつくりたいっ!」会議室というのがあり、私はこちらにも関わりがある。ある方は、この会議室が、あまりに閑散としているので、どうにかならないか、という発言をされた。確かに超閑散状態で、月にひとけたくらいしか、書き込みがないのである。その方に活性化委員になってもらって、活気のある部屋にしたいと思っている。よろしければ、こちらも見に来ていただいて、書き込みでもしていただければ、幸いである。

 1997年9月29日 トーハンさん、日販さんの口座開設!

むむむ、感慨深い。創業、7年と半年であった。これで、とりあえず委託で全国に撒くことができる、できれば「蒔く」でありたいものだ! 問題がたぶんたくさんあると思うが、そのつど、報告してきたい。こうご期待!

 1997年9月30日A FBOOKC超ミニオフ

fbookcは、ニフティの本業界の集まる部屋である。本屋さん、取次さん、出版社、読者の話し合う部屋ということになっているが・・・。実際には、取次関係者が発言することが、ほとんどなかったと言っていいだろう。たまに何人かの方が存在したが・・・。で、なかなか良く分からない。何が分からないかというと、どういう人が見ているのか、分からないのである。

また、最近は、あまり活動が活発でない。超ミニというのは、私とユウさんと大賀さんという人のたったの3人で、オフ会を開いた。ユウさんのお店のPOSレジの仕組みを見てからということであった。私は、ユウさんに会いたいという年来の望みがかなってうれしかった。お店も整理の行き届いた、本を探しやすいよい店であった。また、在庫のない本など、近くの古本屋さんの案内までしてあげるとは、仕事と本が好きなのだなあ、と本人に言わせれば、当たり前のことというだろうが、感心した。

しかし、感心しないのはPOSのシステムだ。これは、POSの名に値しない愚劣なものであった(これは、私の意見)。ユウさんは、自動発注にしても本は入ってこないので、自主的な発注にしていると言っていた。ユウさんに聞いて、ぶったまげたのは、POSを使って発注しても6割しか本が入荷せず、しかも、入荷するのかしないのかの連絡はこないものだというのである。

POSのシステムの説明書にはこう書いてある。使用法というページの下の方だ。

商品の品切れ期間が40日を越えた商品については、未入荷になる場合があります。定期的な欠本調査を行なって一覧表も使用して下さい。

一言で言うと、品切れでも、受注できないものも連絡はしないから、自分たちで注文リストを作って入荷するのか、チェックしなさい、と言っているわけだ。これで、注文のPOSシステムといえるだろうか????? しかも、一月に、10万円近く払っているということなのである。なぜ怒らないんだろうか???

日本の出版流通業界に未来はないのか?

 1997年9月30日B 本とコンピュータのバナー広告

書評のホームページの話しだが、本とコンピュータから、バナー広告をいただいた。感謝、感謝。書評のホームページのトップから、大日本のページへ飛んでいけるようになった。本とコンピュータの紹介もある。

これをはじめとして続々と広告が寄せられることを期待したい!



日誌 97年8月

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