目 次
本書の目的と構成
第T部・情報構造
第1章 「情報価値」と主題・焦点分節……2
第1節 主題・焦点文節の背景……2
第2節 日本語とチェコ語における統語構造のプロトタイプの比較……9
第3節 情報構造の働き……13
第4節 情報構造の表示……17
第5節 単層性と重層性……21
第6節 「解釈語順」……28
第2章 談話展開の仕組み(スキャンニングと線条化)……29
第1節 情報構造の成分……29
第2節 言語が対象とする「世界」……30
第3節 表現の形式と主題選択の予測……34
第3章 アナロジーから見た言語素材のスキャンニング……41
第1節 機能体の成立……41
第2節 談話における内容の展開……44
第3節 主題の展開を予測するシステムを求めて……46
第4章 情報構造の表し方の対照……57
第1節 日本語とチェコ語のための共通表記……58
第2節 日本語・チェコ語独自の文型……91
第T部の主な論点……122
第U部・統語構造
第1章 文……126
第1節 文の成立条件……126
第2節 統語構造のプロトタイプ……140
第3節 文と「談話機能体」……143
第4節 統語帯域……146
第5節 拡張標準理論から見た統語帯域……156
第2章 モダリティ……166
第1節 発話行為と言語モダリティの分析……166
第2節 本書におけるモダリティ概念の把握……171
第U部の主な論点……195
第V部・文を越えて
第1章 テクスト単位……216
第1節 最小機能体と複合機能体――発話・談話の単位……216
第2節 統語帯域の重複と引き継ぎ……221
第2章 連文レベルの類型論と談話展開の方式……227
第1節 成分の引き継ぎ・またがり言語の特徴……227
第2節 文型依存性と統語階層間の対立の明瞭性……232
第3節 談話の展開……234
第3章 テクスト単位の順序……238
第1節 「言語作品」の内容の線条化……238
第2節 テクスト単位のクラスター構造と配列……240
第3節 文の順序の分類……242
第4章 古典のテクスト分析……250
A. 『平家物語』の異本の研究……251
第1節 基礎概念……251
第2節 「殿下乗合」のパラフレーズ分析……252
第3節 「殿上闇討」の分析……260
第4節 諸異本の関係と通時的な検討……262
B. 『平家物語』巻一における時制の問題……265
第1節 命題・解説の対立と時制の用法……265
第2節 「語りもの」の前景化と時制……267
第V部・付録……280
第V部の主な論点……313
第W部・通時的変遷―古代の係り助詞と連体助詞―
第1章 情報価値の表示……320
第1節 係り助詞と情報価値の表示……320
第2節 情報価値の度合いを認定する規準……323
第2章 統語構造のレベル……334
第1節 連体成分を受け、連体形に係る助詞……334
第2節 連体形を受け、終止形に係る連体成分や文末・間投の
位置に付く助詞……345
第3節 修飾節末の已然形を受け、終止形に係る弱係り助詞……346
第4節 修飾節末の已然形、主節の成分あるいは文末の終止形を
受け、特別文末形に係る助詞……348
第5節 修飾節末の已然形・主節成分・文末の終止形を受け、
連体形に係る助詞「カ」―疑問、取り立て……366
第6節 主節の成分に付き、特殊な文末形に係る助詞「ガ2」
(名詞+「ガ」→命令形)……370
第7節 主節の成分に付き、特殊な文末形に係る助詞「ゾ」……370
第8節 修飾節や主節の成分を受け、終止形に係る取り立て助詞
「シ」……371
第9節 修飾節・主節の成分を受け、終止形に係る助詞
「ハ」「モ」(取り立て)と「ハ」「モ」(主題)……372
第10節 文末や間投の位置に付く助詞……378
第11節 『万葉集』における係り助詞と一般の連用助詞との相関……380
第3章 係り助詞・連体助詞の体系の再考……382
第1節 上古の構文における帯域区分……382
第2節 係り結び機能の背景……390
第4章 階層構造の曖昧さと不規則性……401
第1節 上代の助詞結合と反復・「倒置」の問題……401
第2節 助詞の階層所属の曖昧さ……402
第3節 統語構造の階層と連文レベルの階層の流動性……404
第5章 古語の主節構文の崩壊……412
第1節 活用とその変化……412
第2節 係り助詞「コソ」の多義性と使用の変遷
(「コソ」の再解釈)……422
第3節 格助詞「ガ1」「ノ」の変化……431
第W部の主な論点……443
全書のまとめ
参考文献
終わりに